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螺旋庭園

螺旋庭園

NYフラワーアート風のアレンジメントの配色をイメージして描きました。紫陽花もみどりのままのような色で、蔦や枝モノをスパイスに。空中庭園ではなく地下の庭園です。金属の螺旋階段を描くのがすごく楽しかった。なにげなく女の子が着ているのは欲しくて欲しくてでも買えるわけもなかった92秋PHの蔓小薔薇刺繍ワンピースだったりするあたり、わたしもほんとにしつこい(笑)。


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熱帯植物園の夜

熱帯植物園の夜

#06の作品とは逆で、自分ではそんなに気に入っているほどでもなかったのに友人連にものすごく評価の高かったペーパー扉。これ以上小さくすると目の印象がまったく別物になってしまったので、少し大きめサイズで。鬱蒼として向こう側の見透かせない閉塞感と呼吸を詰めるほどの緑の息吹。解放空間なのに閉ざされている独特の恐怖と、温室という季節を無視した気狂い桃源郷なイメェジは、爛惰で倦怠で退廃的な感じがする。


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雨音の浴室

雨音の浴室

自分ではすごく気に入っているのに全然人気のなかった扉(笑)。←往々にしてそういうもんなのですけどね…。 タイルとか足元の綿麻のマットとか、雨の日の水に霞む午後のほの暗さとかよ描けてると思ってたんだけどなあ。これも一枚もトーンを使っていません。描き込みで表現するのが好きなんです。でもトーンがないからきっと見た目に地味だったんでしょうね…。


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桜鬼

桜鬼

臨時号として出したペーパーで、郵送配布のみの数の少ないペーパーでした。通常のペーパーには女の子一人しか描かないのですが、臨時号のみ必ず男女で描いてます(再録集だけカラー表紙とか、みとせ内でなんとなくできた超ローカルルールです・笑)。このイラストはかつてみとせの部屋のTOPだったこともありました。枝垂れ桜に限らず、垂れ下がるラインを持つ花や植物が大好きです。


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就眠儀式

就眠儀式

自分でもたいそうお気に入りのペーパー扉でしたが、イベントでもとぶようにはけました。人物もよく描けているのですが、背景もなかなかの自信作です。これだけいろんな種類のレェスを盛り込んで描き分けるのはなかなか難しく、でもそれがすごく楽しくて、ボビンレース、トーションレース、糸レース(所謂フランスレース)、バテンレース、エンブロイダリーレース…などなど、これでもかと描きこんであります。


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切子硝子

切子硝子

昔配ったペーパーがあんまりよく描けていなかったので、配布直後に描き直したものです。配布枚数20枚弱。…だったのですが、2001に機会があって、正規のペーパーとして再配布しました。トーンを一枚も使っていません。個人的にはすごく気に入っている扉です。梅の長着に花丸紋の帯。何故「切子硝子」かといえば、手にもっているのが市松を切り子にした器だから


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町家

町家

和洋折衷のオリエンタル趣味満載のペーパー。お金持ちの商人の町家をイメージ。未熟な部分も多々ありますが、雰囲気がすごくよく出ていて自分でも当時は思い切り自画自賛できました。右手前の箱は見慣れないと思いますが、簡単に言えば昔の日本のピクニックセット(笑)です。お重と徳利2本と、下の抽斗には銘々皿や箸などが入るようになってます(実用品の場合はもっと大きめ)。ペーパーに描く小物の一部はけっこうみとせ私物であることがあります。


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00. いつでも春の花

KI 00春 薔薇一輪コサージュ

00rose_ki00

いつだったか、友人にも言われたんですけど、コサージュって付けるのけっこう気恥ずかしいっていうか、気になってしょうがないものなんだそうですね。コサージュが大好きで、大きなコサージュでも16のときからナチュラルに付けてたから、その話をきいたとき驚いたし、半信半疑というか、『カネコ系の服着ててこんなこと言うのはこの人だけなんだろう』と思ってたんですが、先日別の方からも全く同じことを聞いて、え?と思ったワタクシ…。
が~~~~ん…もしかして、ずれてたのはわたしのほうですか…??;;;
その方が仰るには、コサージュって何をどう選んでどうつけたらバランスがいいのかわからないとのこと。それで、なんとなく無難な線にいっちゃったり、つけてもなんだか気恥ずかしくて途中で外しちゃうそうで…。その話きいた後、何人かの友人にインタビューしたら、同じ答え率高し、で、2度びっくりです…;;

それじゃあ、コサージュの選び方つけ方講座をつくって、皆さんをコサージュに洗脳してみましょう!と、いうことで、始めてみました『花飾りの庭』。数は持ってても、似たようなコサージュばかりなのでネタが少ないのですが…コサージュってどう使うの?という方の参考になれば幸いです。

わたしの持ってるコサージュの中で、一番コサージュらしいのってどれだろう?と思って選んだのがこれ。00年KIの春のFairの、薔薇コサージュ(ピンク)。薔薇の花だけで9センチあります。オーガンジーリボンまで入れた全体のサイズは25センチくらい。カネコ系のコサージュって大きいんです。実はあんまりコサージュらしい華やかなのって持ってなくて、他は青とか白とか、地味なのばっかです。(笑)

「浴室幻想」

19_bath

昔から繰り返し視る夢がある。廃墟と化した浴室の、冷たい浴槽に浸かっている夢。ワイン色の朽ちたタイルであったり、コンクリートの壁であったり、浴室の風景は変わるが、わたしは変わらず口がきけないらしい。実験動物なのか、愛玩物なのか観賞魚なのかわからないが、ただぼんやりとその水槽に「飼われている」。幸福でも不幸でもない、ただそれだけの夢。醒めてみると奇妙に懐かしいような気がする夢。

そんな冷たくほの暗いノスタルジーとは別に、通常の入浴、温かい湯に浸かるのは大好きで、これはもうひとつの趣味といってもいいのかもしれない。低血圧で代謝が悪いので健康維持のためもあるのだが、健康維持などという名目とは別にしても、プライベートな密室である浴室に、好きなアロマやお茶や蝋燭を持ち込んで、ぼんやりと水溶の気分に浸るのはこの上なく快い時間。

そのため必ずバストイレ別、を絶対条件に部屋を探すことにしているのだけど、もしも自分の家を好きに建てられることがあるならば、窓があって光の入る浴室を階上に持ちたい。マンションの味気ないポリプロピレンの空間ではなく、もうひとつの自室のように寛げる場所、わずかな緑が置けるような、温室のような浴室。

とはいえ日本ではそんな浴室を持つことはなかなか難しい。広い庭に高い木々でもなければ、窓つきの浴室の窓も開けるに開けられない。

目下のところ温かい浴室も冷たい水槽も、わたしにとってはどちらも心に描くばかりの幻想のノスタルジーなのである。

というわけで当然こんな素敵な浴室はマンション暮らしのわたしの棲息場所にはありません(笑)。これは某洋館に行ったときに撮ってきた写真。洋館に行くと浴室に入って触ってみたいと思うのだけれど、どこの洋館も浴室は外から覗き込むしかないようになっているので、ますます浴室は幻想の海と化すのでありました。

某洋館の浴室(おそらく明治の建築)

そんな冷たくほの暗いノスタルジーとは別に、通常の入浴、温かい湯に浸かるのは大好きで、これはもうひとつの趣味といってもいいのかもしれない。低血圧で代謝が悪いので健康維持のためもあるのだが、健康維持などという名目とは別にしても、プライベートな密室である浴室に、好きなアロマやお茶や蝋燭を持ち込んで、ぼんやりと水溶の気分に浸るのはこの上なく快い時間。
そのため必ずバストイレ別、を絶対条件に部屋を探すことにしているのだけど、もしも自分の家を好きに建てられることがあるならば、窓があって光の入る浴室を階上に持ちたい。マンションの味気ないポリプロピレンの空間ではなく、もうひとつの自室のように寛げる場所、わずかな緑が置けるような、温室のような浴室。
とはいえ日本ではそんな浴室を持つことはなかなか難しい。広い庭に高い木々でもなければ、窓つきの浴室の窓も開けるに開けられない。
目下のところ温かい浴室も冷たい水槽も、わたしにとってはどちらも心に描くばかりの幻想のノスタルジーなのである。
というわけで当然こんな素敵な浴室はマンション暮らしのわたしの棲息場所にはありません(笑)。これは某洋館に行ったときに撮ってきた写真。洋館に行くと浴室に入って触ってみたいと思うのだけれど、どこの洋館も浴室は外から覗き込むしかないようになっているので、ますます浴室は幻想の海と化すのでありました。
某洋館の浴室
(おそらく明治の建築)

「続・馨に溺れる」

aroma

馨モノが好きな割にはアルコール系香料の香水が合わない(鼻の奥が痛くなって頭痛がするという為体)体質。
香水は馨という目に見えないものに名前を与えてイメージを遊ぶ、実に美しくも魅惑的な装置で、「オンブル・ブルゥ」などと聞くとたまらない衝動を覚える。そういった概念はとても魅力的なのに、相性が悪くて悔しい。

だけれど馨モノは好きなので、香水ではなくアロマオイルを使う。
アロマオイルというとどうもナチュラルで素朴な、悪く言えばどんくさいイメージがあって、人工的に洗練された耽美的な魅力やブレンドの複雑さでは香水に及ばないけれど、そのぶんシングルでの馨の精度は高い。

そういった性格の違いは、それらを入れる容器に出ていると思う。香水瓶は宝飾品のように女性的で絢爛だけれど、アロマボトルの遮光瓶の色やかたちは医療器具のようにシンプルで美しい。あの器というものこそはおそらく、目に見えない馨というものに与えられた容姿そのものなのだろう。

自分が体質的に、社交界の貴婦人の持つ媚惑の装置ではなく、病室の絶対的な冷たさを選んだあたり、本性が出ているのかもしれない。

お気に入りはGAIAのローズマリー。夏はグレープフルーツ、冬はラベンダー+ユーカリをよく使います。同じ種類のオイルでも会社によって馨が違うので、実物を自分の好みで確認して選びます。原料の産地や工場の違いもあるけど、天然のものなので、紅茶と同じくその年の気候によっても違って当然といえば当然。ちなみにブルガリアンローズやジャスミンなどはまさしく液体の宝石並の価格です(2mlや5mlで5桁価格)。
ボトルとケビント/アロマオイルはGAIA、青い瓶はニールズヤード、ケビントは昭和初期のもの