04.「和の花を洋に」

WW00秋 紅葉コサージュ

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98年の初和調から2年、当時はまだ珍しかった和調の中でもたぶんかなり早い時期に出た、見るからに「和」らしいコサージュ。
今でこそ房付きコサージュは和調の定番という印象になりましたが、当時カタログを見たときは、こんな簪みたいなデザイン初めて見た、という感じでした。
房好き&葉っぱフェチみとせ、カタログを眺めていてやっぱり欲しくなり、担当さんに電話して予約。発売前の予約状況はあまり人気がなかったらしいのですが、蓋を開けたら一転大人気で、あっという間に店頭から消えた品となったそうです。

和調のものを他にほとんど持ってなかったので、あわせやすいようにとTシャツやスカーフを予定外に出費してみましたが、手元に置いてみると、浴衣にもあわせられるし、さらりとこなすなら意外とデニムや綿ローンとも好相性で、けっこう手持ちのものでも充分使えました。

和調のコサージュは少し小ぶりで平たくできてることが多いので、髪につけてもおさまりがよく重宝します。洋で合わせるときは、あまり重ねず、和服を意識した柳腰ラインで着るのが成功のポイント。もしくは無地などで色数を抑え目にし、そこにコサージュの色味を利かせ色に使ってコントラストで見せます。

でも、実はわたしは和のコサージュは、敢えてチャイナ風のものと合わせたりするのに憧れがあります。シノワズリ、洋からみた和、西洋人の誤解と誤認が生み出した、ごった煮アジアンのイメージの中の女、東洋の姫君。少し退廃的に装う。
悪趣味とのぎりぎりラインにオトナの女の余裕が出せたら成功。…わたしにはまだしばらく無理そうだなあ…;;

もみじのコサージュは、房がポイント。紅~緑のグラデーションになった葉もきれいです。房部分を入れると大きいんですけど、もみじの部分だけなら10センチくらいです。厚さなんて3センチくらい。すわりのよいデザインです。
ひとつをすっきりとつけるのも好きですが、気が向いて重ね付けなんかもしてしまうことがあります。

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この中央の、コーディ商品だった紅葉の柄のド派手和調(笑)の布で作ってある、ハートに葉っぱが生えたようなかたちのパーツ、意外に皆様コレの正体をご存知ないようなので、一応書いておきますと…
コレ、橘(たちばな)です。右近の橘、左近の櫻、と京都御所を飾る木で有名ですが、柑橘類の橘、というくらいで蜜柑みたいな小さな実がなります。昔から着物の図案なんかでディフォルメされたものは、果実と葉が一緒にデザインされたこういう形です。