23.「夏の幻」

KI00夏 朝顔コサージュ

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夏の花といえば、洋の向日葵・和の朝顔。…と、わたしの中では知らぬ間に定着していたりします。
日記やら作品やら見ていただいたらわかる通り(笑)夏の花にとんと縁がないわたしは、ひまわりのプリントもコサージュもずいぶん出ているんだけれど、服も小物もひとつも持っていません。

わたしには色味もキャラも残念ながら似合わないとも思うし、あんなに生命感のはっきりしたものを身につけたら、肌から浸透してくるプリントの強さに自分本体が負けそうです(笑)。うーむ、脆弱。

夏の花は大概色が強くて、明るすぎる故にどことなく不吉な感じを覚えるのはわたしだけでしょうか。
実は朝顔もひまわりも、わたしにとってはどことなく死者を思わせる花です。ひまわりは墓標に、朝顔は幽霊に似ている気がします。
朝顔の羽衣のような薄い白い花弁は、白装束に似ている。ほんの明け方だけに咲いて、陽射しとともに消えて行く様は、ほんのりと浮かぶ幻の人影のようで儚い。

暑い日には家から出られず遊びにも行けず、戯れに家の窓に咲く朝顔の花弁を水に溶いて、淡い絵の具で意味のない絵をかいた遊びは今思ってもなんだかせつなくて、その花と同じように果敢無い気がする。

01年にも朝顔のプリントが出たのであわせてコサージュも出たんですが、これは00年の。朝顔のプリントなんて出なかったのに、ぽつんとこんなコサージュが出ました。チェック薔薇ブーケ柄の中に小さく朝顔が入っていたので、そのあたりに合わせたのでしょうか。
01年の朝顔も見たんだけど、こっちの00年ののほうが可愛いと思う。これは花弁を2枚はりあわせて仕立ててあります。01年のは花弁が一枚仕立てで、つぼみもなし。
和調のものだけでなくベトナムやチャイナなどアジア系のものとの相性もいいので、エスノ雑貨やさんで買った更紗のスカートやカットソーなんかと合わせてけっこう活躍しています。