WW01秋 一輪薔薇アームコサージュ
蒼薔薇、といえば幻想文学や吸血鬼ものの読者のみならず、知る人ぞ知る『幻の薔薇』の代名詞。交配に交配を繰り返しどんなに研究を重ねても、本当に蒼と呼べる薔薇どころか、青とさえ呼べる薔薇もできない。ブルゥムーンもシャルルドゴールも、青といいながらその色は所詮紫に留まる。
薔薇はその身のうちに蒼という色のための色素を持っていながら、その色素を発現できない要素をあわせ抱いている。できないからこそ求め、叶わぬからこそ焦がれる。自然の法則への挑戦は神への反逆。不可能性と二律背反、浪漫と高貴、魔性美への希求の結晶。
…なあんつって、一時期薔薇に凝ったことがあるので、そのときのいいかげんな知識でうたってみました青薔薇(笑)。まあ、青い薔薇の紹介としては概ね間違ってないと思います。
青薔薇と言えばこういう高貴で人工的なイメージがあると思うんですけど、この青い薔薇は全然そんな大仰な感じがしないところが好きです。淡い色味ところんとしたかたちのせいか、青薔薇というよりは、雪の結晶とか氷細工みたい。サクサクしたシャアベットのよう、触れたらやわらかく消えてゆくような。優しい冷たさと儚い可憐さのあるコサージュだと思います。(バリバリに『蒼薔薇』っていうような高貴でコールドな感じの青い薔薇のコサージュも持っておりますが)
ラフィアを結んで使うっていうのはわかるんだけど、腕に自分でどうやって結べというのでしょう?;; 片手で蝶結びなんでてきないです、カネコセンセイ! …ので、バッグの持ち手や髪に飾られるか、ラフィアをそのまま花の根元に蝶結びして、コサージュピンを絡めて普通にコサージュとして胸におさまってることが多いです(笑)。ころんとまるくて厚みがあるため、けっこうすわりにくいデザインだと思いますが、ラフィアのわらわらがうまくクッションになってくれてます。
ポプリンというオーガンジーよりちょっと厚手の素材の薔薇のコサージュです。コサージュと言っても通常の胸につけるものではなく、ラフィア(後ろの藁みたいなのです)部分を巻きつけて結んで使うもの。二の腕につけるのがオフィシャルコーディらしいので、アームコサージュという商品名になってました。