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31.「市松と紅毛」

KI 02夏 勿忘草コサージュ
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いくつ持ってりゃ気が済むのか、みとせのりこの勿忘草コサージュバカぶり健在な新入りちゃんです。
とにかく蔓とか斜茎とかバカみたいに好きなんだなあと思います。

シロは花は一色だけなんですが、ブルーとパープルは3色使い。特にこのブルーの花の3色使いのバランスとか、ペップの頭が99年のと違って黒じゃなくて水色で塗ってあるところとか、すごくお気に入りです。ブーケ部分はいつものよりちょっと小さめにできてるところがまたみとせキャッチ。これは2個重ね付けがデフォルトになってます。

シロ・ブルー・パープルと3色展開だったんですが、パープルがまたすげぇ凶悪な濃いパープルで(笑)。あわせるものがひとつしか思いつけなくて迷ってたんですが、あっという間にセールにかかってしまいまして; 今買っておかなかったら処分されちゃうのね…と思ったらやもたてもたまらず、そのまま突っ走って買ってしまいました(笑)。

斜茎のためやわらかいラインの出るコサージュなので、シロとブルーを重ねて綿ローンによくつけてます。早くもすさまじいレギュラー使用っぷりで、早速一個目はやれてきました;;ええん; 斜茎のコサって弱いんですよ、どうしても。

件の凶悪パープルは、ローンじゃなくて手持ちの和調のパープルのOPにと思って(濃いめ紫の服は持ってないんです、それしか)。色目的には民族調のほうが合うようなシーチングみたいなお色なんですが、ラインがしなっとしてるので民族調には合わないんです。民族調はもっと乾いた感じのもののほうがいい。そうすると中間にあるのは和調なんですが、つけてみて和調に洋花がマッチする好例だなって思いました。紅毛の少女の着物姿も悪くない。もっと和調で冒険してみたいなあ、と学習までさせてもらった今年イチオシの逸品です。

花の型は最近の型、かぶりの浅い本物らしい方で、すごく好みってわけでもないんですけど、とにかくこのだらだらと長い斜茎に惚れました。何より斜茎をくるりと巻き取るように絡まったもう一本の蔓!!この蔓がみとせ的にたまんないです~~!!(フェチっぽい)

19.「菫色の蝶々」

MKI98冬 菫ブートニア

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薔薇が続いたので今度は菫にしてみました。菫はそんなにたくさんは持っていないんですけど、そのいくつかでもけっこう違いがわかって面白いかもと思って。これはメンズのブートニア、男性用のコサージュです。男性のジャケットの襟につけるものなので、小ぶりで手のひらサイズ。厚みがないのでおさまりもよくて、ちょっとつけたいときに便利です。

3色菫っていうと、本物は花弁も茎もしなっとやわらかくて、ちょうど小さ目の蝶がとまっているみたいな姿です。青や紫のこの花を、そのふんわりした感じそのままでシングルブーケにしたものが大好きなんですけど、これはベルベットの張り合わせになっててかなりカチっとかためにできています。花型はすごく本物と似てるのに風情が全然違って見えるのが面白い。そのせいか厚手のウールものとかに似合う気がして、マフラーに添えたりとか、ピーコートの襟につけたりとか、わたしは主に冬によく活躍させています。

コサージュってどんなに上手に本物に似せて作っても、やっぱり生花にはかなわないんですね。だから、全てを似せてそっくりにつくろうとするのではなく、コサージュならではの魅力を上手にブレンドして作られたものが好きです。まあ、そのディフォルメ具合にもまたコサばかの面々にはそれぞれ好みというものがありまして…そんなことについて語り始めると永久に自分のフェティッシュを語ってしまうので、このあたりで本日は(笑)。

菫と言ってもこれはどう見ても三色菫、パンジーの花型ですよね。これが以前どこぞの章で言ってたものです。茶系とかのそれらしい色も何種類も出てました。これはほんとにきれいな菫石、アイオライトみたいな色です。中央だけ濃い青にぼかし染めしてあって、その色もまた絶妙。ブラウザだと色が再現できないのが残念です。

08.「オフィーリアの花かご2」

WW96冬 菫コサージュベルト

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勿忘草と菫は、オフィーリアの花籠からこぼれおちる花。聖マリア節の花も菫。モチーフとしては薔薇や勿忘草と並んで好きな花です。実はわたしの持ってる小さいアコーディオンが白くて、これに菫の花でもトールペイントしようと思って『マリアちゃん』て名前つけたんですけど(阿部のヴィクトリアちゃんに倣って…)、結局できすにいます(苦笑)。

菫は本物の菫同様に、コサージュも青系菫とパープル系菫に分けることができますが、わたしの手元には青系の地色のものはありません。たぶん、青は勿忘草を山のように持っているからでしょうね(笑)。パープルが地色で青がすこし注し色になっているものが多いです。このコサージュベルトは意外に長いので、ウエストに巻くよりむしろ斜めがけにして使うことが多いのですが、パープル系の花なのに、緑のモワレのグログランリボンの色が強くて単色のパープルには意外と合わない;という困った一品。数少ないハッカ系と白を組み合わせて使うようにしています。

本物の花でいうと、菫は所謂ニオイスミレだけでなく、三色菫、パンジーも好きです。これもわたしの好みで言うと紫~青の単色の花を無造作にまとめるのが好きなんですけど、金子氏は茶や黒に近い色のものもお好きなようで、KANEKO ISAOでは三色菫の型の菫コサージュは茶系のヴァリエーションのみで出していました。ちなみにわたしはこのときのコサージュは、メンズのブートニアの、まるで菫石(アイオライト)のような色の、青への濃淡が美しいものを持っています。

パープル~青にこだわるのは、たぶんわたしにとっては菫という花が、聖母マリアやオフィーリアの涙の象徴だからなのでしょう。

パープル~水灰色の花のグラデーションが美しい菫のコサージュベルト。単色染めの花を3色混ぜて組んであります。水色系のも出ていて、そちらはもっとコントラストが強かったです。
実はこの緑のリボンはわたしのワードローブとはイマイチの相性なので、リボンだけ取り替えてしまおう!と、お得意の破壊工作野望を抱いているのですが、いい色のリボンが見つかりません…。

06.「雨にうつむく花翳の色」

WW98夏 菫コサージュベルト

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5月は晴れやかで気持ち良いけど、わたしは6月の雨が好き。雨の季節には紫陽花が咲く。一雨ごとに移ろいゆく紫陽花の花色ですが、わたしははうすみどりから青にかけての色が美しいと思います。近くの公園に山ほど紫陽花が咲くので、日々色づくのを眺めては、程よいところで花泥棒!…という極悪な行動に出たりも…もごもご。
が、生花と花飾りはやっぱり違うもの。

誰に見せてもまず最初に菫だと思われる(笑)この紫陽花コサージュ、確かに見た目が菫に近いせいか、わたしもこのパープルと白がお気に入りです。一目惚れしてとびついて買ったこのコサージュ、それだけあって、みとせのりこのよく使うコサージュランキング10指に入ってます。ポイントは、軽くて華奢で影が薄い(笑)ところ。それにこういう儚いコサージュは、無地ものと相性がいいんです(プリントものにつけるとプリントに負けちゃうだけだなんてことは言っちゃダメよ・笑)。軽いから極薄手のローンにつけても下がりにくいし、布も傷つきにくい。綿ローンとフランスレースの服に雰囲気もよく合って、まるでわたしのためにつくられたコサージュのようです(笑)。ぱっと見はアンティーク風ですが、実物はポプリンという素材のため光沢感があって、アンティークなマット感は全然ないです。アンティーク風の仕上げはむしろアトリエ染花さんのコサージュのほうのフィールド。実はカネコ系には思い切りアンティーク調のものってまずないのです。

花そのものの見た目は紫陽花らしくはないけれど、細い雨にほの隠れうつむく花のように、繊細で儚い装いを色彩づけるこの花飾りは、服までのトータルコーディネイトを紫陽花にしてしまう、ある意味で真に紫陽花らしい紫陽花と言えるでしょう。

小花で斜茎で軽くて華奢、というみとせ的ツボにストライクだった久々のコサージュ。当然ながら多色買いしました。実は白いのはベージュオレンジのリボンがついていたのを、白に取り替えたものです。真っ白いリボンのも出てたんですけど、花の染め方がオレンジのほうが凝ってたので、オレンジを買ってリボンだけ付け替えました。理想的なコサージュになって満足v…もういっこずつ欲しいな~…<バカすぎ;;

タフタリボンとくしゃっとした花弁が一見ヴィクトリア風にも見えるコサージュ。実際はそんなにアンティーク風ではありません。花はポプリンという薄手素材の一枚仕立てで、茎も花とくっついてる根本部分からすべて斜茎なので、ほんとに軽くてしなしなです。紫陽花のくせにどのコサより湿気に弱そう(笑)。

05.「オフィーリアの花かご」

WW 97秋 勿忘草コサージュ

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シングルブーケ系(花が1種類でブーケにまとまっているものをこう呼びます。花がいろいろ混ざってるのは、ミックスブーケ)で一番使いやすいのは、白つめくさか薔薇だと思うんですけど、それははじめのチビコサで出てきたので、ここは単品ブーケの中でも使いやすいランキングが白つめに続くくらい高く、わたしのコサの中で強力な比率を占める(笑)勿忘草のコサージュを紹介します。勿忘草は同色系グラデーションの小花なので、派手にならずにまとまってるからつけやすいんですよね。

勿忘草は、青系の服は勿論、白、黒、茶系、ハッカとけっこう幅広い活用範囲を持ちます。おとなしい印象のコーディ向きではありますが、デニムとも相性が良くて、カジュアルにもラブリーにもこなせる便利品です。
わたしはチビコサはGジャンなんかに合わせてカジュアルな中にちょっと可愛さや可憐さをプラス、普通のコサージュは青系のワンピースや白いブラウスに合わせてまとまりよく、コサージュベルトはフルコーディネイトのときにこれでもか!(笑)という感じでつけています。

ちなみにこのコサージュは、キルシェの”Wanderlust Tour”大阪公演で着ていた青い勿忘草のワンピースと水色のエプロンスカートのコーディネイト商品として出たものでした。(何故ライヴでコサつけてないかといえば、ライヴのときは楽器の都合でコサを潰す可能性があるから(苦笑)。胸にはつけられないので、髪にはよくつけてます。)このときの勿忘草のシリーズはいまもお気に入りで、全てが宝物です。

とにかく好きで好きで買いあさった(笑)勿忘草。普通のブーケと、チビコサージュ、コサージュベルトはみづらいんですけど、S字に敷いてるのがそうです。コサージュの友には、チビコサージュが使いやすいということで、絶大な人気を誇っています。使い勝手はおいといて、個人的なツボは、花の型、かぶりが深くて丸いフォルムになってるところ。いくつあってもまだ欲しいと思ってしまう、病のようなシロモノです。この型の勿忘草は一時期からぱったり作られなくなりました。