40.「村娘の枝簪」

WW00夏 昼顔と木の実コサージュ

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わたしにしては珍しいミックスカラーで木の実付きなのですが、それもそのはず、実はこれは自分がショップで購入したものではなく、知人から「うまく使えなかったから」ということで譲り受けたものなのです。

ミックスブーケはほとんど(というか、ミックスカラーブーケは全くといっていいほど)持っていないので、上手に使えるのかな…と心配してたんですが、実際使ってみたら、多色遣いのため「ブーケに入っている色には分量に気をつけさえすればたいがい合わせられる」という驚くほどの使用半径を持っていて、戴いて3日後には軽めの和調コーディには欠かせない存在となっていました。…というわけで、もう頼まれても返さないのでよろしく、Kさん!(笑)

実はわたしは和調は赤を意識して着ている(地色が赤でなくても、赤の入り具合とか、そういう部分で)のと、軽めコーディの和調にはGジャンを羽織ることが多いんですが、このコサージュ、そのふたつに合う条件をきっちり満たしているんです。赤が入ってて、青が入ってる。全体と房は白ベースだから濃い目の色につけたほうが映えるし、無地ものコーディもこれひとつで和の雰囲気にチェンジできるので、赤い鼻緒の下駄つっかけてがっこんがっこん歩くのに最適です(笑)。

勿忘草をはじめ、いかにも”そのシーズンに使った花をちょっとずつ寄せ集めた造り”のこのコサージュ、和調にこの型の薔薇が入ってるところとか、ベリー系の実が入ってるところとか、コサージュとしてのまとまりで見たらちょっと強引だなあって思ってしまう部分もあるんですが、その寄せ集め感がある意味で、簪ひとつ自由に買えない貧しい家の子が、それでも少しはきれいにしていたくて、軒先や山野で少しずつ集めてきた花を飾ったような、そんなふうにも思えないでもない。

偉そうなご大層な花魁コーディでもなく、お上品な上流階級の和服のイメージでもなく、自由に平素に当たり前に着る衣服、自分が織の着物や浴衣などの普段着着物を着るその感覚のままにつけていきたいコサージュです。

40kusudama_ww00_02昼顔に薔薇に、勿忘草に木の実にと、そのシーズンに使った花をとりまぜたこのコサージュ、一種の寄せ集め的なあり方(笑)。ブーケ部分は直径8センチくらいと小さめ。房はリリアン。房がついてしまっている上に、薬珠状のまとめかたなので、どうやっても和の雰囲気になってしまう用途限定のコサージュ。

見る方向によって全然顔が違うこのコサージュ、右半面を見せている上の写真と較べると、左半面のこの写真では色の配分からしてかなり別物。右半面は白~淡ピンク、左半面は青が強い。つけるとき両側から見てなじんだコーディになってるかチェックしてます。