36.「手毬、簪、花くすだま」

WW 02秋 撫子コサージュ

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4色展開で結局全色買っちゃった撫子のコサージュ。WWの縮緬和調とのコーディ商品だったんですが、撫子コサなのに和調の柄は何故か「芥子と南天」柄。しかしよく見ると、和調の柄の方にもちゃんと撫子が入っているのでした。黒地のプリントには白の撫子。色目によってちょっとずつ違ったみたいです。

素材もマットなもので仕上げてあって、房もついていて、確かにパーツそのものも『和』を意識していると思うんですが、何に一番和を感じるかといわれればこの花の組み方。ぽんと球く組んである。通常のコサージュ、西洋風のブーケはこんな組み方はしてないです。もっとフラワーアレンジメントみたいに三角が基本の立体的な組み方になってます。なのにこのコサージュはわざところんとまんまるに組んである。あどけないというか、計算がないというか、ある意味ですっぴんぽい隙だらけな組み方。花くすだまや簪、手毬に似ています。隙で『和』を表現するっていうところに、プロのセンスを感じました。わたしは和調の服のみならず、綿ローンや、果ては着物の根付の位置につけたり、髪にどどんとつけたりも平気でしています(笑)。

しかしこのコサ、とにかくかたちが崩れやすいです;; 花びらもすぐあっちこっち向いちゃうし、葉っぱもすぐくるんと奥まってしまう。房も紅葉のときみたいなリリアン房じゃなくて、これは綿糸の房だから、すぐ絡まってばらばらになっちゃうし。つけるたびどころか、つけていながらでもときどき手で直してあげないといけない。

そう、それで、「直すのなんて簡単じゃん、ちょちょいと手で伸ばして方向を整えて…」って思っていたんですが、最近「直し方がわからない、どの方向をむければいいのか皆目謎」と何人もの友人から言われまして。そうか、そういうもんなのか、と。それじゃあなおのこと、初心者さんには整える必要のほとんどない一輪雛菊、或いは一輪モノでも葉っぱの少ない一輪梔子、や一輪薔薇がいいんだなあと改めて思いました。

…そっか…それじゃあ、これは、可愛いけど初心者にはオススメできないコサの典型なんですね…(汗)。
撫子の特徴である花の縁のぎざぎざや表面の模様がよく再現されてます。4色展開でしたがこのピンクのくすみ具合がツボに入りました。葉っぱは毛足のある素材、花はたぶん小しぼの縮緬。マット感がまた和風です。

36nadeshiko_02ww_02リボンは和調の南天と芥子柄のちりめんでできています。コーディ商品の証(笑)。カネコの綿房はどれも妙に凝ってて、表面をすこしずつ取ってまわりにぐるりとまた小さな房ができるように、飾り結びを入れてあるのがデフォルトのようです。そんな無駄っぷりにも惚れました(笑)。