KI01秋 一輪薔薇コサージュ
前回(『34.小さな貴石』<定番もの>)が一輪梔子のチビだったので、今回はチビの一輪薔薇を。
このコンテンツの一章で初心者向けに紹介したWWの一輪薔薇(『1.小さな花飾り』<定番もの>)のチビコサとよく似てますが、あっちのほうは綿でマットでふんわりした印象なのに較べて、これは半透明っぽくてちょっと硬い印象のある、折り曲げたらぽろりと折れてきそうな花弁です。
硬いと言っても繊細さのある感じ、蝋細工のような不思議な素材感です。実際は型崩れしにくくて、WWのよりも丈夫なのですが。(WWのあれは花はもっとやわらかい印象ですし、茎の色はもう少し強めで遊びっぽいです。そして実はあのWWタイプの花弁は、くるんとした縁の捲きがとれてきちゃったり、布縁がほつれてたりして実はけっこう崩れやすいのです…(涙)。そこが愛しいんですけどね、ああいうのは;)
これは発売当初、先にも言ったようにWWの一輪薔薇と似ているだけあって、やはり初心者さん向けに、中でも大人になってからカネコに入ったという方とか、ふりふり系よりきれいめ系の着方がお好きな方にすすめまくった一品です。理由はまず小ぶりで一輪なので見た目も抵抗が少なそうなこと、かわいさとかっちりさが程よく調和してて、ナントカ風、みたいにイメージが端的すぎないこと。それから、丈夫で型崩れしにくそうなので扱いなれてなくても安心できそうなこと。茎も色が淡めで細くて主張が弱いので、花弁の質感とあいまって、おとなしめのジャケットにも、ポリにも目の詰まったブロードにも合うと思います。ブロードは上半身だけでもちょっとアイロンをあてておくとなおいいかも(笑)。洗いざらしっぽいコサじゃないと思うので。
丈夫そうな花弁のコサはまず好みに外れるので買わないんですが(崩れやすそうなのが好きってのも毎日コサのコサバカとしてはアンビバレントですが;)、これはこの蝋細工のような透明感が魅力的に映りました。前回の『小さな貴石』の一輪梔子も蝋細工のような質感の花でしたが、このタイプは普段使いにいいなあ、などと思うのでした。
中央が濃い目、外側は薄い色目の濃淡二色遣い。花芯はくしゃっとオールド風ですが、輪郭を作る外側の花弁がひらひらしていないせいか、可愛いさの中にもかちっと程よいお行儀のよさを感じさせるコサです。
一輪だとこんな感じです。細い茎が伸びやか。茎の処理に困るって方もいるようですが、茎なんて自分の体型にあわせてつけやすいようにアレンジしちゃってもいいのです。だって、ワイヤですからもとのままの状態を保つのはまず無理ですもん。ショップに納品されるまでの運搬で既に変わってますので(笑)、安心して好きに整えてください。