「天の雫」

天靑石

天靑石

この石は「天靑石」、てんせいせき、という。clestineというのが横文字の名前で、クレスタインとかセレスティーンとか発音する。天のことを「セレスト」という国もあるらしい、その名と同じ空の色を映した、天の雫に似た水灰色の美しい鉱石。
他に好きな石はと言えば菫青石(アイオライト)、紫か水色の出ている蛍石。アクセサリーとしては紫水晶が好きだけれど、石として見るなら透明な水晶もやはりこの上なく美しい。

わたしの鉱石好きはロザリオよりも似非で、クオリティやら産地やらは気にせず目に留まって気に入ったものだけを購う。パワーストーンとしての鉱石も少しは齧ったがやはり半端で、結局は美しいと思えればそれだけで癒される、それだけでいい、そういう刹那的な鉱石好きだ。そんな風にしていたら、ケビントには冷たくて硬質な感じの石ばかり集まっていた。

最近知ったのだけれど、天使の名を冠する水色の石「エンジェライト」もこの天靑石の血縁らしい。さすが蒼穹と天使とはひとつの泉に浴するものなのだなあと感心してしまった。

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ミネラルフェアで買った天靑石。もっと高価な個体を選べばもっと透明度が高くて色もはっきり出てるんですが、わたしにはこれでじゅうぶん。綺麗な薄水、と思って買った「含ストロンチウム方解石」も調べてみたら天睛石の仲間だった。三つ児の魂というべきか、よほど好きなものの傾向が限られているのだと思う。

含ストロンチウム方解石

含ストロンチウム方解石