ちくちく。


クロシェではなく細糸のレースストールが欲しくて
ずっと探してきたのだけどちっとも見つからず、
あっても細幅で首に巻く程度のものだったり、
幅広のものはパーティー仕様でラメ入りだったりして
想定どおりのものがあまりに見つからないので
自分で作ってしまうことにした。
服飾の勉強をしていた頃に問屋街で大量に買った
幅広のトーションレースがそこそこ残っているので
それをちくちくと接いでゆく。
少し重いけれどクロシェのものより風が通らないので
春先の肌寒い日も真夏の冷房除けにも程よいだろう。
レースをすくう銀の針が窓越しの春の陽を縫いとめる。
淡い春のロォブになる。