たまに戻りたいなと思います。
ちょっと前まではPCなしで生きてたんだし、PCはおろか、携帯だってなかった。
それでも問題なく暮らせていたし、不自由もしてなかったのだし。
とはいえ今となっては世界の主な通信手段がメールと携帯電話になっているので、
もうPCとネットがなくなってしまうと非常に困るわけですが。
それでもたまに、選んだ便箋に選んだインクを装填した万年筆で文字をしたため、
買い置きの綺麗な切手を選んで投函したり、ベッドに入って眠る前に小さなあかりの下
ブルーブラックのインクで日記を書いていた、あの時代がどうにも美しく感じられて
しまうことがあります。
もう調べ物なんて全部ネットでやっているのに、未だに辞書が捨てられない。
本も漫画もCDも、場所をとってもやっぱり実体のあるものが欲しい。
生まれ育った時代文化のせいだろうけれど、アナログへの執着が未だに捨てられないようです。
さりとてアナログの効率では今の社会の速度にはついてゆけず。
デジタル化して処理速度が上がったことで効率はよくなったし、
やれることも増えてそれぞれの精度も上がっていいこともたくさんあるけれど、
その反面、わたしの脳みその処理能力をとっくにPCが上回ってしまっていて、
なんだか急流の中で必死で泳いでいるような気持ちになる。
アナログの、ページを1枚ずつめくっていたあの丁寧さが、生き方の丁寧さにも
繋がっていたような気がします。
タッチタイピングのスピードに較べると手で書く文字の方が遅いので、
最近文字を書いていると脳の方が先走ってしまって、一文字飛ばしたり
へんを書いてるうちに次の文字のつくりと混ざってしまったり、
書くスピードが追いつかなくて一文先を忘れたりする。我ながら呆れます。
まあなんのことはない、わたしの脳みそがポンコツなだけなのですが(笑)。
もうPCも携帯もなしで生きてなんかいけないのに、
たまにPCも携帯もなかった頃の緩やかな時間の流れが恋しくなって、
引きこもって人形を削ったり絵を描いたりしたくなるのかもしれません。
でもそんなPCも携帯もなかった時代にすら、さらに古い時間の流れが恋しくて、
さんざんアンティークの家具だのなんだの買い集めていたわけなので、
ただの懐古病・時代錯誤だという可能性もかなり高いのが微妙なところです(笑)。