◇みんな夏のせいね。

「カタン<第二集>」のライナーノート、5曲目まできた後ちょっと間が空いてしまってすみません。
書きためていた続きの文章がPCのトラブルでファイルごと飛んでしまいまして、あまりの衝撃と、おまけに突然真夏のようになってしまったこの7月の気候にへみょへみょになっておりました。

おりました、っていうか、実際のところおります、なんですけども。

頭を下げてから起きると目の前が暗くなるし、内臓の位置もカオスな感覚になってまいりました。
まさに夏。
これがあと3ヶ月続くんだなあと思うと心もカオス(というかむしろダークサイド)になってまいりますが、暗黒な真夏の翳深き妄想でせめて魂の温度を下げつつ乗り切ってみようと思います。

「カタン<第二集>」のライナーノートもせっせと書き直しておりますので、近日には再開したいと思います。唱歌トリビアになりつつあるライナーノートですが、楽しんで頂けていれば幸いです。

「カタン<第二集>」といえば、現在発売中の雑誌「Spoon.」に鳩山郁子さんの特集が6ページ組まれておりまして、その中でジャケットイラストを掲載して頂きました。鳩山さんのインタビュー、カラーイラストや写真も満載の充実した特集ですので、鳩山さんの作品や少年モチーフのお好きな方は是非是非ご覧下さいませ。

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それにしても「Spoon.」を見てちょっと驚いたのは、巻頭の特集がドラマ「鈴木先生」だったこと。原作者の武富健治さん、実はわたしが高校のとき所属していた漫画研究部の部長さんでした。つまり先輩です。わたしが昔むかし描いてた漫画も純文学風とか幻想文学風とかよく言われていたんですが、武富先輩の作風はわたしよりもさらに純文学で、そのおかげか先輩とは勝手ながら同志的な感覚があり、純文学漫画の可能性について語らったりするようなヘンテコな高校時代でした。純文といいながら、どこか反体制的な精神はお互いあって、わたしはココロヒソカに「純文パンク」(←戸川純かい!)とか思っていたんですが(笑)。その先輩がこうして作風を変えないまま高い評価を受けているのを見て我がことのように嬉しくなってしまったので、思わずこんなところに書いてしまう次第でした。

わたしは紆余曲折あって漫画から音楽に転向しましたが、この唱歌アルバム「カタン」シリーズを振り返ってみても、やっぱり自分も「純文パンク」の精神引きずってるなーと思います(笑)。引きずってる、というより保持している、ということなんだと思うのですが。
どんなに不器用でもあんまり一般受け(笑)しなくても、自分は自分以外のものにはなれないので、これから先も自分らしくせいぜい頑張ってみよう、と思うわたくしなのであります。

自分を貫いている美しい人たちに力をもらったこの頃です。