唱歌アルバム「カタン」のこと

いよいよ唱歌アルバムの収録も佳境になってまいりました。
先日は中学の教科書に載っていた「花の季節」を収録。
授業で一回CDで聴いただけなのにあまりに気に入ってしまって、
それからしつこく脳内でリピートし続けてずっと憶えていた曲です。
ロマーニ民謡で歌詞も情感と哀愁があって美しいのです。
唱歌といっても上の選曲を見ればおわかりのように、日本のもののみでなく、
海外の民謡を輸入したのがそのまま定着して今では日本の曲のように
思われている曲、みとせ的通称「帰化唱歌」も織り交ぜつつやっております。
唱歌と言ってもあくまでみとせ流。
普通に唱歌ときいてイメージする、学校で習ったような
さらっとしてあっという間に終ってしまうものではなくて、
アレンジの多様性と聴き応えを兼ね備えていて、
でも唱歌のノスタルジーや叙情性、言葉の美しさは決して失わず、
実は唱歌ってこういうアレンジでこういう演奏で聴いたらこんなに
風景や物語の見える素敵なものだったんだ、ということに気づいてもらえたら
いいなあと思って作っています。
アカデミックじゃなくてお部屋で気持ちよく聴けて、
音や詞から世界が感じられてわくわくできて、でも
思わず熟睡もできちゃうようなそんな唱歌のアルバムを、
誰よりも自分が欲しいのにどこを探してもなかったので
とうとう痺れを切らせて自分で作ることにしたという(笑)。
今回のアルバムはコンセプト設計からディレクション、スケジューリングや
アレンジャー・奏者の選択、ジャケットイラストの人選や事務まで、
作品に関することは基本的に全部自分で担当しています。
「ヨルオト」とは全く違うベクトルだけど、唱歌という既存のものを
題材にしていながらも間違いなくみとせ色の濃い1枚になりそうです。
月末くらいには詳しい情報を公開するページが出来上がると思いますので、
どうぞお楽しみに。