44.「支那の踊り子」

ケイタマルヤマ 02牡丹コサージュ

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数少ない非カネココサージュ、ケイタマルヤマの巨大牡丹。ちなみにこのコサージュはケイタマルヤマといってもメインの洋服の方ではなく、ケイタの和服ラインの方から出ていたものです。毎年新作が出るので密かに楽しみにしてるんですが、このシーズンは他にも菊とか桜とか椿とか水仙とかいろいろありました。一番欲しかった菊が似合わなくて泣く泣く諦め牡丹を購入。菊はさらにでかかったです;

カネコと同じく染花さんが製作を担当していますが、やっぱりブランドカラーが出るというか、葉っぱの造りがカネコのよりひらぺったい感じがします。そんで全体に色味は濃い目というか、シャープな感じ。こういう微妙な差異は、外注に出している小物といえども「ブランドを統括するデザイナーの目とセンスを通過したもの」なのだなあと思う瞬間です。

これをこう、着物姿の後ろ頭とかにごーんとつけたりします。民族調にもあわせたりしますが、おまえは支那や上海の踊り子か、って感じです(笑)。

でっかすぎて胸にはつけられない(顔や肩の大きさに対してバランスがあわない)ので、主に頭か帯の根付位置用。着物着てても非カネコミックスでもコサージュつけたい悪あがき(笑)。

或いはバッグに飾ることが多いのですが、無地のグラニーバッグにどかんとつけるとすごい存在感で、着物だけでなくアジア服にもよく合います。そんなわけで牡丹のくせに意外と通年で活躍してくれたりする密かなご便利アイテムなのですが、カネコの和調には全然合わない(笑)。ブランドの違いってこんなに出てしまうのねーと、さすが個性的なデザインをするデザイナーってのは作品にも強力に我が出るもんなんだなあと、ある意味感動もしました。

髪につけたアンバランスなほど大きな花飾りは、まだ小さな少女の身で花を名乗らねばならないような、そんな哀しさを感じさせる使い方な気がします。昔昔の日本のまだ幼いくらいの年齢の祝言や、支那の踊り子の小さな手足。ノスタルジックでドラマチック、非日常の世界。あまりできない使い方ではありますが、許される場と見合うコーディネイトがあればインパクトは大。たまにはそんなダークなノスタルジーに浸るもの悪くないと思います。

直径15センチはあろうというケイタマルヤマの巨大な牡丹のコサージュ。古布といって、昔の着物を解いた布でできてます。よく見ると花弁に絞りの柄があったりしますでしょ?

ケイタマルヤマのコサージュも、実はカネコと同じく染花さんで製作を担当しているそうです。

botan-km00友人の結婚式にて。一応アンティークに入るのでしょう、ふるい錦紗の着物とのコーディです。カジュアルな披露宴で友人としての招待だったので、小物の格を崩したコーディネイト&着方で参列させて戴きました。友人に一応事前に「多少崩してても平気?;」ってきいておいたんですが、「ネタ歓迎~♪」とのお許しが。

「いやー、当日ばかりは自分じゃネタやれないからね、花嫁は」と言って笑う素敵なMY友人…。
カネコ服も着物もこんな風に着たらけれんを拭いきれない衣服なので、ある意味一発芸的なネタではあります(笑)。